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高校生の時に購入した一番最初の Electric Guitar です。AriaProII社製の'60年代
Old Fender Stratcaster のコピーモデルで、材質はアルダーでずっしりとした重さがあり、塗装はこだわりのラッカー仕上げです。ペグはとてもしっかりしていてチューニングの狂いが少ないものです。 このギターは様々な改造を施していますが、外観で分かるのは、ピックアップ及びトレモロユニットの交換、ジャック部分のナゾのアルミプレートくらいでしょうか。ピックガードは1プライのホワイトでしたが、3プライ・ブラックに交換しました。 しかし、一番の特徴はサーキット(電気回路)にあり、ストラト・モデルのオリジナル回路とは全く異なる改造を加えています。スイッチとピックアップ、ボリューム、トーンの回路を変更することで、フロント、ミドル、リアのピックアップの組合せでいわゆるハーフ・トーンはもちろん、普通のストラトでは不可能な多彩な音色を出せるようになっています。 ネックに近いフロント・ピックアップはオリジナルのままですが、ミドル・ピックアップは Fender テレキャスターからの流用、リア・ピックアップはハイパワーを誇るディマジオ社のピックアップに交換しました。 フロント、リアそれぞれのピックアップから位相を逆転させるフェイズリバース・スイッチに接続し、そこにミドル単独のボリューム・コントロールを組合せています。この改造により下記の表のように12種類の組合せパターンとなり、ミドル単独のボリュームのミックスにより思いのままの音色変化を可能としました。 F(フロント)、R(リア)のフェイズリバース・スイッチ、及びM(ミドル)のOn/Offスイッチは3つ並んだボリューム、トーン・コントロールにひそかに組み込まれています。一番手前が全体のボリューム、真中がM(ミドル)のボリューム、一番ジャック側がトーン・コントロールです。 さらに全体のボリューム・コントロール回路にはコンデンサをかませており、音量を絞ったときにローカットすることで相対的に高音域が強調され、バッキングのカッティング時にもオケに埋もれないような音を出すことができます。これはフェンダー・テレキャスターの回路からの応用です。 また、ジャック部分のアルミプレートの下には自作のブースターを内蔵し、アクティブ回路でロー・インピーダンスに変換する事でよりクリアな音質を実現し、長いケーブルの取り回しでも音の劣化が少なくなっています。ボディ裏側のトレモロユニット横に内蔵した9V角型乾電池で稼動します。 |
ピックアップの組合せ例
F(フロント) フェイズ・リバース |
M(ミドル) On/Off スイッチ 単独ボリューム |
R(リア) フェイズ・リバース |
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1. | +(正相) | ||
2. | + | ||
3. | + | + | |
4. | + | + | |
5. | + | + | |
6. | + | + | + |
7. | + | -(逆相) | |
8. | - | + | |
9. | + | - | |
10. | + | + | - |
11. | - | + | - |
12. | - | + | + |
+(正相)、−(逆相) 4番、5番はエリック・クラプトンで有名になったいわゆるハーフ・トーンの組合せです。このギターでは、M(ミドル)ピックアップをを単独ボリューム化することで、F、Rとの微妙なミックスが可能となり、より細かなニュアンスのサウンドを出すことができます。 2つ以上のピックアップを組み合わせたハーフ・トーン時にいずれかのピックアップの位相を逆にする(フェイズリバース)と、フェイズ・アウト・サウンドとなります。このフェイズ・アウトは劇的な音色変化で、特に12番の組合せは他のギターでは出せない非常に特徴のある個性的な音色です。 |